記事内に広告が含まれています。

ネルドリップとペーパーの違いは?初心者向け比較ガイド

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
珈琲について

※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます(PR)

ネルフィルターに入れたコーヒー粉に、ポットからお湯を注いで抽出しているところ

「ペーパードリップで淹れているけど、なんだか物足りない」

そう感じたことはありませんか。

豆を変えてみた。挽き方も変えてみた。お湯の温度も気をつけている。
それでも、喫茶店で飲んだあの一杯には、どうしても届かない。

私は鹿児島で自家焙煎の喫茶店をやっています。
うちの店では、開店以来ずっとネルドリップで淹れています。

ネルドリップとは、布(ネル生地)のフィルターでコーヒーを漉す抽出方法のこと。
昔ながらの喫茶店で、店主が布の袋を持ってお湯を注いでいる、あの光景です。

喫茶店のカウンターに並べた、大きさの違う3枚のネルフィルター

「なんだか難しそう」
「手入れが面倒そう」

よく言われます。実際、ペーパーより手間はかかります。

でも、その手間の正体を知ると、味の違いにも納得がいくんです。

今回は「ネルとペーパー、結局なにが違うのか」を、できるだけ専門用語を使わずに解説します。

そもそも、ネルとペーパーは何が違うのか

一番の違いは、コーヒーの油分(コーヒーオイル)が、どれだけカップに届くかです。

焙煎した豆には、香りのもとになる油分が含まれています。
この油分が、コーヒーの「コク」や「余韻」をつくっています。

ペーパーフィルターの場合

紙は繊維が細かく、油分を吸着します
だからカップに届く油分は少なくなります。

結果として、味わいはクリアですっきり
雑味が出にくく、豆本来の酸味や香りが素直に出ます。

ネル(布)フィルターの場合

ネル生地には起毛(けば立った毛羽)があります。
この起毛が、細かい粉はしっかり止めながら、油分は適度に通してくれます。

結果として、とろりとした口当たりと、深いコクが出ます。

私が「ネルで淹れたコーヒーは、まろやかだ」とお客様によく言われるのは、この油分が残っているからです。

表で整理すると

ネルドリップペーパードリップ
味わいまろやか・コクがあるクリア・すっきり
口当たりとろみを感じる軽やか
コーヒーオイル通す吸着する
準備の手間事前に湿らせる必要あり袋から出してすぐ
後片付け洗って水に浸けて保存捨てるだけ
繰り返し使えるか使える(数十回)使い捨て
初期費用やや高い安い

どちらが優れている、という話ではありません。
すっきり飲みたい朝はペーパー、じっくり味わいたい夜はネル。
そんな使い分けをされるお客様も、実際にいらっしゃいます。

ただ、深煎りの豆を、コク深く飲みたいなら、ネルに分があります。
うちが低酸味・深煎りの豆をネルで出しているのは、そのためです。

ネルドリップの、正直なデメリット

良いことばかり書くのはフェアではないので、先に弱点をお伝えします。

1. 手入れが必要
使い終わったら洗って、水に浸けて冷蔵庫で保存します(理由は後述します)。

使用後のネルフィルターをボウルの水に浸けて保存している様子

2. 消耗品である
繰り返し使えますが、永久ではありません。起毛がへたってくると味が落ちるので、交換が必要です。

3. 慣れるまで味がブレる
布の湿り具合で抽出速度が変わります。最初の数回は安定しません。

この3つが許せるかどうかが、分かれ道です。

逆に言えば、この3つさえクリアすれば、自宅で喫茶店の味に近づけます

初心者におすすめのネル・器具2選

ここからは、実際に何を買えばいいのかをご紹介します。

※価格は変動するため、最新価格は各リンク先でご確認ください。

1位:丸太衣料のネルフィルター

うちの店で使っているのが、この丸太衣料のネルです。

丸太衣料のネルフィルター「GOKU 9cm 2人用 U型」金具付きのパッケージ

おすすめする理由

  • 起毛の質が安定している ── 何枚使っても、当たり外れが少ない
  • 縫製がしっかりしている ── 洗って繰り返し使っても、へたりにくい
  • 業務用として使える耐久性 ── 実際にうちの店で毎日使っています

正直に言うと、ネル生地そのものは他社製品でも大きな差はないように見えます。
違いが出るのは、使い込んだあとです。

安いネルは、数回洗うと起毛が寝てしまい、抽出が早くなりすぎることがあります。
毎日使う道具として、この安定感は大きいです。

2位:HARIO ドリップポット・ウッドネック

「ネルドリップを始めたいけど、何を揃えればいいかわからない」
そんな方には、サーバーとネルがセットになった製品が確実です。

おすすめする理由

  • ネル・持ち手・サーバーが一式そろう
  • 交換用のネルが単体で買えるので、長く使える
  • 国内メーカーで、扱っている店が多い

最初の1台としては、これが一番迷わない選択だと思います。

ネルの手入れは、実はシンプルです

「面倒そう」と言われるネルの手入れ。
ポイントはたった1つです。

大原則:洗剤を使わない

ネルに洗剤を使ってはいけません。
布が洗剤の匂いを吸ってしまい、次に淹れるコーヒーに移ります。

では、どうするか。

使ったあとの手順

1. 粉を捨てる
使い終わったら、すぐに粉を捨てます。放置すると匂いがつきます。

抽出を終えて、コーヒーの粉が残ったままのネルフィルター

2. 流水でよく揉み洗いする
洗剤は使わず、流水で揉むように洗います。
コーヒーの色は完全には落ちません。それで正常です。

コーヒーの色が染み込んだ使用中のネルフィルターと、新品の白いネルフィルターの比較

3. 水に浸けて、冷蔵庫で保存する

ここが一番のポイントです。

ネルは、乾かしてはいけません。

乾かすと起毛が固まって寝てしまい、抽出のバランスが崩れます。
また、繊維に残った油分が空気に触れて酸化し、匂いの原因になります。

タッパーなどに水を張り、ネルを沈めて冷蔵庫へ。
水は毎日替えてください。

これだけです。慣れると1分で終わります。

交換の目安

抽出が明らかに速くなったら、交換のサインです。
起毛がへたって、目が粗くなった状態です。

使用頻度にもよりますが、家庭で週に数回なら数ヶ月が目安。
うちのような毎日使う店では、もっと早く替えています。

まとめ:まずは1枚、試してみてください

今回の内容をまとめます。

抽出したコーヒーをウォーマーで保温する喫茶店の厨房。奥のラックにネルフィルターが並ぶ
  • ネルとペーパーの違いは、コーヒーオイルを通すか、吸着するか
  • ネルはまろやかでコクがある、ペーパーはクリアですっきり
  • ネルのデメリットは「手入れ・消耗品・慣れが必要」の3つ
  • 手入れの鉄則は「洗剤を使わない」「乾かさない」
  • 深煎りの豆をコク深く飲みたいなら、ネルを試す価値あり

正直に言えば、ネルドリップは面倒です。
毎朝の忙しい時間に向いた方法ではありません。

でも、休みの日の一杯なら、話は別だと思うんです。

湯を沸かして、豆を挽いて、布にゆっくりお湯を落とす。
その時間そのものが、けっこう贅沢なものだったりします。

まずは1枚、試してみてください。
「あ、店の味だ」と思える瞬間が、きっとあります。

もし鹿児島にお越しの際は、うちの店で実際に飲んでみてください。
淹れているところも、間近で見ていただけます。

▼ 喫茶店ぽっけのメニュー・店舗情報はこちら
「喫茶店ぽっけ」メニュー紹介|鹿児島・玉里の昭和レトロな喫茶店

PVアクセスランキング にほんブログ村

それではまた。